恋愛の資格
仕事に没頭する毎日と趣味に興じる生活スタイルの中で、
少しずつ心の傷も癒え、平穏な日々を送っていた。
時々彼女のことを思い出す。
ぼくよりもっと素敵な恋人を見つけて、幸せになっていてほしい。
心底そう思う。
恋愛に関しては、ぼくは本当に駄目な人間だから。
社内で後輩の女の子から告白を受けたことがある。
なにかにつけぼくに気を使ってくれる。
とても性格のいい子で、異性としても決して嫌いなタイプじゃなかったが、
ぼくは申し訳なさそうに頭を下げるしかなかった。
ごめんね、ぼくは恋愛する資格のない人間なんだ。
後輩はえっと言ったきり、もじもじしながらずっと下を向いていた。
断りの言葉にしては意味不明に思われてるに違いない。
しかし、今のぼくには他に適当な言葉がなかった。
困ったぼくは、思いついたように言った。
そうだ、ぼくなんかよりずっといいやつが社内にいるじゃないか。
今度紹介してあげるから。
運良く上司からの呼び出しを受けて、ぼくは体よくその場を離れた。
後輩の女の子が俯いたまま立っている姿を尻目に、ぼくは足早に立ち去った。
これでいい、ぼくに恋愛感情を持ってくれるのは有難いが、
今のぼくにはそれを受け入れる自信がまったくない。
だからこれでいいんだ。
そう自分に言い聞かせたが、
逃げ場をいつも求めている臆病な自分にちょっと苦笑いした。
恋愛の資格LRC歌词
[00:05.41]仕事に没頭する毎日と趣味に興じる生活スタイルの中で、
[00:11.48]少しずつ心の傷も癒え、平穏な日々を送っていた。
[00:18.78]時々彼女のことを思い出す。
[00:22.45]ぼくよりもっと素敵な恋人を見つけて、幸せになっていてほしい。
[00:29.02]心底そう思う。
[00:32.45]恋愛に関しては、ぼくは本当に駄目な人間だから。
[00:40.28]社内で後輩の女の子から告白を受けたことがある。
[00:46.34]なにかにつけぼくに気を使ってくれる。
[00:49.08]とても性格のいい子で、異性としても決して嫌いなタイプじゃなかったが、
[00:57.05]ぼくは申し訳なさそうに頭を下げるしかなかった。
[01:03.40]ごめんね、ぼくは恋愛する資格のない人間なんだ。
[01:10.25]後輩はえっと言ったきり、もじもじしながらずっと下を向いていた。
[01:19.93]断りの言葉にしては意味不明に思われてるに違いない。
[01:25.78]しかし、今のぼくには他に適当な言葉がなかった。
[01:33.15]困ったぼくは、思いついたように言った。
[01:37.98]そうだ、ぼくなんかよりずっといいやつが社内にいるじゃないか。
[01:42.61]今度紹介してあげるから。
[01:46.65]運良く上司からの呼び出しを受けて、ぼくは体よくその場を離れた。
[01:53.17]後輩の女の子が俯いたまま立っている姿を尻目に、ぼくは足早に立ち去った。
[02:02.05]これでいい、ぼくに恋愛感情を持ってくれるのは有難いが、
[02:08.64]今のぼくにはそれを受け入れる自信がまったくない。
[02:15.31]だからこれでいいんだ。
[02:19.84]そう自分に言い聞かせたが、
[02:22.82]逃げ場をいつも求めている臆病な自分にちょっと苦笑いした。