MARINE SNOW 傾(かたむ)いた空に投げ出された僕は懸命に天命に抗った 振り落とされまいと千切れそうな世界の その縁に獅噛みつく気力はもう無かった 眠るように意識を手放し静かに沈んでく 降り出した雪を見上げたまま 寒空に君と手を繋ぐ 僕は深海で真っ白な雪に抱かれて 足跡は消され足音も消され すぐ傍の気配さえ消えそうで 決して離すまいと掴んだはずだった 君といた あの日見た白銀に染まる Hah—— 放つように指先を解き 僕は忘れてく 降り頻(しき)る雪を見つめたまま 君の手に落ちては消えてく 僕は深海で真っ白な雪に抱かれて 波音も光も忘れた海に深深と 降り積もる雪は夢の亡骸(なきがら) その肩に体を預けた 僕は深海で真っ白な雪に抱かれて