[00:00.00] [00:38.50]回る回る箱庭で [00:48.50]歯車のように 私も [01:00.50] [01:02.60]部屋に 愛する猫がいる [01:05.80]私の 帰りを待っている [01:08.80] [01:08.81]媚びて 庇護の手なくしては [01:11.80]生きて いけぬその姿 [01:14.80] [01:14.81]だから 猫は待っている [01:17.80]飼い主に  [01:18.80]尻尾を振るため [01:20.80] [01:20.81]なんて 愛しくもか弱い [01:23.80]今日も その声を聞かせて [01:27.00] [01:50.50]満ちる満ちるノイズの海 [02:00.50]貝のように 私も [02:11.80] [02:14.50]部屋に 愛する猫がいる [02:17.50]私の 帰りを待っている [02:20.80] [02:20.81]私が 認めるものだけ [02:23.80]他に 何も許さない [02:26.80] [02:26.81]きっと 永遠を求めて [02:29.80]幻想を 摸造しただけで [02:32.80] [02:32.81]強く 少し触れただけで [02:35.80]呆気なく 壊れてしまいそうで [02:40.70] [02:40.81]箱庭の中で 今を連ねていく [02:50.00]何も憂ずに 永遠を宣告げながら [02:58.60] [02:58.90]―その身は慰み物。 [03:02.20] [03:02.40]歪んだ目と目、 [03:04.80]ずっと歪な距離を保ち、 [03:08.40]廻り続けて、 [03:11.00]砂の海の中へと。 [03:17.00]沈んでいく。深く。深く。嗚呼。 [03:25.50] [03:26.40]繋いだ手と手、 [03:28.80]そしてその相貌の向こう側、 [03:32.40]廻り続ける、 [03:34.80]無限の感情に。 [03:38.40] [03:38.41]私は、そこに。 [03:42.60]いったい、何を幻視ていたのだろう。 [03:49.80] [04:03.20]歪み澱む貴女の影 [04:12.60]出来損ないの 私も [04:24.40] [04:26.40]部屋に 愛する猫がいて [04:29.80]帰りを ただ待っているだけ [04:32.80] [04:32.81]貴女が 求めていたのは [04:35.60]そんな ささやかな幻想郷 [04:38.80] [04:38.81]温度の 無い両生類の目が [04:41.48]            「貴女は いつもそうやって [04:41.49]            都合よく 目をそらしてばかり」 [04:41.50]私を 小莫迦にしながら [04:44.79] [04:44.80]加速 していく負の想い [04:47.78]            「そんな だから貴女はねえ [04:47.79]            幸せに なれないんですよ」 [04:47.80]ああ お願い誰か私を止めて [04:52.30] [04:52.80]箱庭の中で 明日を踏み躙っていく [05:01.80]その目を止めて でないと貴女にきっと [05:10.60] [05:11.00]―取り返しのつかないことを。 [05:14.00] [05:14.40]腐敗する景色、 [05:16.80]甘く愚かで優しい、 [05:19.80]幻想の、 [05:22.40]黒く濁った何かへと。 [05:29.00]融けていく。深く。深く。嗚呼。 [05:37.40] [05:38.40]アナタは誰で、 [05:40.80]あの子に何をしたのと、 [05:44.00]主客が食い違った、 [05:46.80]問を嗤われて。 [05:50.00] [05:50.01]私は、貴女を。 [05:55.80]私は、貴女に。 [06:00.30] [06:00.31]いったい、何をしてしまったのだろう。 [06:07.80] [06:07.80] [06:08.40]めぐる、はこにわ。 [06:14.40]            ふたりの、せかい。 [06:20.40]     わたしの、てには。 [06:25.80] [06:26.40]          あなたの [06:31.80]