[00:00.000] 作词 : 凋叶棕 [00:01.000] 作曲 : ZUN [00:07.920]原曲:芥川龍之介の河童 ~ Candid Friend [00:22.150] [00:24.280]私は何もかもをも知っている [00:28.740]お前達河童どもというのは [00:33.630]己というものに自惚れた [00:38.090]かくも虫の善い動物なのだ [00:42.930] [00:43.160]信じられなければ暮らせないのに [00:47.540]信じるものさえも下に見ながら [00:52.580]皆愚かしく笑って居る [00:56.910]そんな矛盾と共にして [01:01.700] [01:10.480] [01:11.310]そうして同輩に失望して [01:15.910]河童というものを倦んだその末 [01:20.930]私は故郷を捨て去って [01:25.210]人と共に生きようとして [01:29.860] [01:30.610]犇く人間の海 [01:34.780]独り泳ぐように生きても [01:39.700]己の醜さだけがずっとずっと浮き彫りにされて [01:50.880] [01:51.190]皆に合わせて笑いながら [01:55.760]笑顔の下で全てを見下して [02:00.760]そんな己というものだけ [02:05.240]けして変えようが無いのに [02:09.200] [02:10.310]河童は河童で みなみな同じ [02:15.080]故にこの自分も また同じ [02:19.400] [02:19.660]Qua(そうなのです),Qua(そうなのです)――だから私は皆が怖くて仕方ないのです。 [02:28.580] [02:40.430] [02:40.970]仮初でも安寧を得たような気で [02:45.480]生きていく度にまたどこかに違和を覚え [02:50.500]結局その全てがまた滑稽に思えて [02:55.530]またこの場所をも捨てたいと思うように [03:00.800] [03:01.010]鏡に写した世界 [03:05.520]たとえ全てが変わっても [03:10.550]最後までついて回る自分自身とずっと向き合ってしまって [03:21.720] [03:21.960]せめて身勝手に産み落とされたなら [03:26.640]恨んで生きていくことも出来たのに [03:31.510]なぜ生まれることを選んだか [03:36.060]それこそが許し難くて [03:40.440] [03:40.850]どっちにも居られない どっちでも生きられない [03:45.720] [03:45.930]そんな思い [03:47.600]にとりつかれて [03:50.010] [03:50.350]それならばいっそのこと 怒りに任せて全部 [03:55.080] [03:55.330]そんな思い [03:57.020]にとりかこまれて [03:59.560] [04:18.140] [04:18.950]壁を見つめて呪わしく [04:23.070]「哀れな河童(にひゃくじゅうご)」の怒声(こえ)が木魂する [04:28.180]どこに行っても救われず [04:32.460]全てを否定し続ける [04:37.050] [04:37.570]「出て行け!この悪党共め! [04:41.930]お前も莫迦な、嫉妬深い、猥褻な、 [04:47.050]図々しくも自惚れきった、 [04:51.300]残酷な、虫の善い 動物なんだろう!」 [04:56.180] [04:56.440]人も河童も みなみな同じ [05:01.160]全ては等しく 愚かしく [05:05.530] [05:05.740]Qua(そうなのです),Qua(そうなのです)――だから私は全てが怖くて、堪らなくて、許せなくて、生きられないのです。 [05:16.970]