ポエトリーリーディングは鳴り止まないっ 拝啓、中学生だった頃のあなたへ10年以上もの時を超えた遥か彼方へこの声が届くでしょうか 家に帰れば一人米を炊き、飽きもせずかじかんだ指で携帯に歌詞を書きいっぱしの歌人にでもなったかのような勘違いとともに生活の舵を取り今夜も夜を明かします。 思い出せば遠い日々のこと桜の花びら舞う季節、いきがった君は記念撮影を嫌がりながらも母親に写真を撮られ着慣れない制服に袖を通し歩く通学路この先3年間青春を謳歌することを知っています。 部活に打ち込み勉強もでき先生に気に入られ、沢山の友人に囲まれ そうそう、それから 初めての恋をして そうやって君が青春を謳歌することを知っています。 それから先の9年間のことも僕は知っています。 高校に入った途端、全然友達が出来なくて せっかく大学も出たのにサラリーマンも1年経たずに辞めちゃって 今、君は家に帰れば一人米を炊きかじかんだ指で携帯に歌詞書き、一端の歌人にでもなったかの様な勘違いとともに時給千円のアルバイトで生活の舵を取り今夜も夜を明かしてく、でも、その代わりと言ってはなんだけど 君は今ステージに立ってる今日なんさ沢山の人のの前でステージに立ってる。 ねえ聴こえてる、こうして俺が叫ぶ時つまり君がこうして叫ぶ時ポエトリーリーディングは鳴り止まないっ